2009年09月30日

住宅瑕疵担保責任保険

契約時にU社長が首をひねりながら説明してくれた「住宅瑕疵担保責任保険」。

この保険制度は、例の事件で露呈した「住宅品質確保法(住宅の品質確保の促進等に関する法律)(平成11年6月)」のウィークポイントを補完する為に整備された。
住宅品質確保法により、住宅供給業者は引き渡した家の「構造耐力上主要な部分および雨水の浸入を防止する部分の瑕疵」については最低10年間の瑕疵担保責任、即ち無料補修する義務を負う事となったが、この度定められた「住宅瑕疵担保履行法(特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律)」は、「平成21年10月1日の施工日以降に引き渡される家については全てこの保険を掛ける」か、もしくは「毎年3月31日の基準日から遡及する事10年の引渡実績に応じた供託金の納付を行う」事を住宅事業者に義務付けている。
「3年以下の懲役もしくは1億円以下の罰金」となかなかに厳しく設定された罰則からはこの制度の徹底への強い意志が感じられる。

簡単に言えば、「新築を10年保証としたのはいいが、倒産してしまっては元も子もないので予め供託金を納めるか保険を掛けるかして支払能力を万全にしておきましょう」という話。
例の事件ではディベロッパーが早々に倒産してしまったので、住む所を失った住宅購入者は何の保障も受けられずに裸同然で放り出された。
今後はそのような事がないように、事業者が倒産した場合でも供託金や保険金で補修費用を賄えるように整備するのがこの制度の骨子となる。

供託金を出すのは中小規模の工務店にとっては相当にきついだろう。
件数に応じ供託金額は変わってくるのだが、例えば月間引渡し件数が2戸といった「町の工務店」が来年3月に供託しなければならない資金は3,960万円、来年は1,920万円、再来年は1,720万円。
10年間で合計1.128億円を供託しなければならない。
運転資金にも設備投資にも使えないこれだけの「死に金」を小さな会社が易々と捻出できる訳もなく、中小工務店の多くは供託でなく保険を掛ける事を選ぶ事になる。

しかしこの保険、余程の手抜き建築であった場合を除けば、実際のところ保険金支払いの対象となるのは「雨漏り」程度であったりする。
それも「豪雨」によるものである場合は免責。
しかし気象庁は豪雨の明確な定義づけを行っていない。
要するに支払と不払の境界線が今一はっきりしない。
施行されたばかりだからボロも出ていないが、何年か経過したら保険金の不払が問題視されるようになるかもしれない。

個人的な感想としては、「まず制度ありき」で拙速に整えられた感が拭えない。
保険商品としての煮詰めが足りないのはあれもこれも盛り込みすぎて訳がわからないほど冗長となった免責事由からも読み取る事ができる。
保険事故のリスクをきちんと分析せずに疑わしきはみな免責に放り込んでしまった結果、主たる支払事由まで解釈次第では免責としてしまう事が可能となるような不細工な保険が出来上がった…ように見える。

この「住宅瑕疵担保責任保険」、引き受ける保険会社は国土交通省の指定を受けた会社に限られる。
勿論選定基準は明らかにされていない。
今後莫大な収入保険料が約束されるこの保険の引受会社として「指定して貰う」には※1

一見消費者にとっていい事尽くめのように見えるこの新たな消費者保護制度も、視点を変えると少し違った顔を見せてくる。


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※1 魚心あれば水心。国土交通省OBの天下り先を今後ウォッチしてみると面白いかもしれない。

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2009年09月28日

工事請負契約

決定した見積りで滑イ建設と工事請負契約を締結。坂下のデニーズを打ち合わせに使うのはこれで三回目だが、今回はS氏の他に幹建設のU社長との三人でテーブルを囲む。
10時の待ち合わせに少し遅れてデニーズのドアを開くとS氏とU社長は既に到着していた。ほどなくしてテーブルには工事請負契約書と住宅瑕疵担保責任保険の契約内容確認書が広げられ、それぞれに署名押印して契約が無事締結。

何となくほっとした雰囲気で残りのコーヒーを飲む。

「建築確認にはどれ位かかりますか」とS氏に尋ねると
「一ヶ月位ですかね…」
「着工は10月末から11月初め位ですか」
「そうですね」とU社長。
「じゃ工期も一ヶ月くらいで」すかさず畳み掛けるS氏※1

ともあれかくもあれ、これで着工までに残されたハードルは追加融資の承認と区役所の建築確認の二つのみとなった。


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※1 S氏のお約束のフレーズらしい


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2009年09月24日

遮蔽物

西側に大きく取られた掃き出し窓に何を掛けるか。1Fは目の前の土地に生えている大木が目隠しとなってくれそうだが、目隠し以外にも直射日光を遮って温度上昇を避ける目的もあり、やはり何も無しという訳にもいかない。
カーテンは合わない。ではブラインドか。木製ブラインドは確かにいい雰囲気なのだが、ブラインドはとにかく掃除が大変なのを思い知っているので少々二の足を踏む。間口2.8m高さ1.8m程度のブラインドが1Fと2Fの二箇所?拭き終わるまでに一体何回雑巾を濯げばいいのかと。やってらんない。
その点ロールスクリーンは埃が溜まりにくいので好ましいが、これはこれで何かファンシーな色使いのものしかなかったりするので今一…と思っていたら簾タイプのロールスクリーンを発見。和室以外にも合いそうだし、色も渋くていい感じ。
ただしこれロールスクリーンにしては無茶苦茶高い。一箇所あたり定価17万円弱(安いお店でも9万円強)。とても一度では揃えられそうもない。お小遣いを貯めて買いましょう。


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暖房

家の2Fには現在の部屋で使用しているエアコンをそのまま移設する。
1Fは何もなし。夏は網戸と扇風機ででも凌ぐとして、冬場の寒さをどうするか。
小さな家なので無いなら無いで何とかなりそうな気もするが、何か備えるとしたらやはり定番のアラジンか。
ひねりがないような気もするが、他にこれといった機種もなければこれしかない。
自分にとって冬場のエアコンは鬼門であるようで、毎冬のように乾燥した風に喉をやられては風邪で寝込む羽目になる。
出来ることなら1Fのみならず2Fにも備えおきたい位。
団塊ジュニア世代の身には石油ストーブの匂いは決して悪臭ではなく、妙にノスタルジーをそそられるところがある。
冬の西日が低く差す部屋でアラジンをともしてコーヒーを飲みつつ読書…
おお、何かいい感じだぞ(笑)。
灯油は…丁度いい具合に徒歩5分のところにガソリンスタンドがあった。よしよし

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2009年09月23日

検証・LightWeightHouse

「シンプルで最小限な家を約1,000万円で」というのがLWHの基本理念。
変形ながらLWHを標榜する自分の家はこれに当てはまっているかというと。

「シンプルで…」OK
「最小限な…」OK
「約1,000万円で」はい全然足りません(笑)

尤も自分の場合は初めから1,000万円に拘っていた訳ではないから別にいいのだが、LWHのモデルケースとしては余り適当でないかも。
しかしこれが杭打ちも地盤改良も要らない良好な地盤で、
シンクやUBといった大物部材の価格をもっと抑え、
外壁もガルバでなく安いサイディング仕上げで…など、
もっとコストを意識した仕様に徹していたら、本当に1,000万円に近い値段で仕上げる事が可能だったという計算になる※1
ともかく、掛けたコストが家のグレードや機能に何ら寄与しないと言う点において地盤改良ほど高くつくものはない。これから家を建てようという方は、「ローコスト住宅は土地選びから」という事を是非念頭におかれたい(とはいっても東京23区の地盤は全体的に宜しくないので、平均して安定した地盤を求めるなら必然的に武蔵野台地の奥の方、即ち都心から離れた方面にシフトしてしまう事となる。マチナカに住むのはこういう点でも高くつく)。

矛盾するようだが、LWHは決してローコストを目的とした家ではない※2
そうではなくて、まなじりを決して長大なローンを背負う覚悟を決めなくても満足度の高い家や豊かな暮らしは手に入る、という考え方の提案がLWH。
そういう意味では、思い通りの間取りに仕様としても絶対的なコストとしては十分安くあがっている自分の家もその資格ありといえる※3


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※1 要は、LWHの理念に無理があったのではなく施主の煩悩がコストに跳ね返ったのだという事。まだまだ修行が足りんな。
※2 単に安く家を手に入れたいのであれば、悪い事は言わない建売を買うべし。本当に安いから
※3 こういうのは言った者勝ち。



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2009年09月21日

中間レビュー(補)

一つ忘れてた。
「住む事を楽しめそうな家か」。
これは即答で

YES!

どんな家であれ、自分がイチから手掛けて思う通りに設えて貰った家であれば楽しくない筈がないではないか。自問するまでもない。

家作りは大変というのが世間一般の評価であるらしい。このブログを見て「苦労している」印象を受けた友人もいるが、実際何にも大変な事などないし苦労らしい苦労もしていない(本人が能天気なだけだとか忘れっぽいだけとかいう意見は却下)。ま単身者であれば自分のわがままいっぱいで建てられるという気楽さは確かにあるが。
それともこれから苦労するのかなあ。
確かに返済や資金繰りは大変だけど、それは家作りの苦労とは違うからなあ※1
そもそも自分が好きで始めた事の何が大変なのか。
セルフビルドなら確かに大変だろうけど、そこまでやる人などレア中のレア。

とまれ、単純に「家作り」というプロジェクトへの評価としては、こんなに面白い事もないというのが率直なところ。「建売やハウスメーカーでは飽き足らないけど注文は大変そうだから」という理由で設計事務所の門前で逡巡している人がもしいたら、迷わず後ろから蹴っ飛ばすね。後は知らないけど(笑)


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※1 マンションでも建売でも金の苦労は等しくついてまわる。



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私はここまで。

靴磨きのついでに靴棚を整理する。
「要らない靴」はあらかた整理してしまったのだが、滅多に使わないけどまだ捨てないで置いてある靴もなくはない。
街歩き用のぺたんこ底のではない、「運動用の」スニーカーもその中の一つ。
スポーツクラブ通い用に買ったものの近年では取り出す事もなくなった一足だが、また使う機会もあるかと思いつつ、取り出して眺めては元の位置に戻す事を何度も繰り返していた。
今日も「どうしたものかなー」と思いつつ取り出してみると…何とソールがボロボロに。
ウレタンソールの宿命の加水分解という現象で、こうなったらもうその靴は寿命という他はない。

TVといいミドルタワーのデスクトップPCといいこのスニーカーといい、「どうしたものか」と見ていた物が引越しを前に自ら身を引くように次々に寿命を迎えている。
偶然といえばそれまでなのだが、こういう不思議な事が時々あるにつけ、物に魂が宿るという日本古来のアニミズムも自分の中でそれなりに信憑性を持ってくる。


posted by em at 17:40| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年09月20日

中間レビュー

見積りと図面を改めて見返す。
「小さく簡素でそっけなく、しかし安っぽくはない家」という目標には届いているか。
うーん。多分大丈夫だろう。
「小さく簡素」なのは言うまでもない。
「安っぽい」という事もない筈だ。
何せ基礎が半端でなく頑丈。杭+基礎には建築予算の25%(!)もの経費が掛かっている。渡辺篤史なら「ほぉ〜…これは…こだわりの基礎ですねぇ」とでも言うだろう。こだわってないこだわってない(笑)。しかし一番コストが掛かっている部分が誰にも見えない地面の下というのも因果な話ではある。
床は20mmの無垢材で壁もクロスでなく漆喰を塗る(予定)のであればペナペナな印象にはならないだろう。多分。

「そっけない」これが一番難しいかも知れない。
小さな家といえど一通りの調度品は備わっている訳で、面積が狭い分ややもすれば賑やかな印象になってしまいがちになる。そういうモデルルームのような家でなくて、「これだけ?」と言われるような、出来るだけ物を少なく収納も目立たせず…とするのが肝。その点でキッチンに吊戸棚を付ける事にしたのも苦渋の選択で、出来れば壁面もガランとさせたかったのだが、キッチンシンク自体の収納がゼロなので致し方ない。内部空間は結構充実してしまっている…かも知れず、これは今後の自分次第。
とにかく賑々しい愛想のいい家にはしたくないという思いは一貫してある。
愛想のいい家とは…至れり尽くせりのフル装備で至るところに凝りまくった収納が備えられていてどこもかしこも「作りこまれ」ていて、外観もいかにもデザインしました!ていう感じの、全身で「ねえすごいでしょ?すごいでしょ?」と自己主張しているような…そういうおしゃべりな家は苦手なのだ。

適度に快適な空間がただそこにあって、「後は好きにやんな」と無愛想に一言だけ発して後は黙っているような家がいい。
かといって全くの放ったらかしという訳では決してなく、ちゃんと考えられているんだけど住み手にそれを感じさせないような…と要するにセルジュ・ゲンズブールの無精ひげのような※1のがいいのだ。余計分かりにくいか。
その点で外観は大変好ましい。雨樋を側面に廻すなど要所は押さえているものの、一見して設計者S氏の苦心の跡を感じさせない変哲の無さで、それはごく近しい何人かに外観図をちらと見せてみた時の反応の薄さにも現れている(笑)。
ここで「なんか凄い家だねー」という反応が返ってくるようでは失敗なのだ。この辺はセンスの問題もあるだろうが、少なくとも自分の人を見る目に狂いが無かったのは喜ばしい。

予算の目処も何とかついたところで折り返し地点。何もかもうまくいきそうな気がするほどじゃないが、一番の鍔際を乗り切った安堵感はある。後は契約書を交わし融資審査を通して来年2月の完成まで一気呵成に…とは言ってもあと4ヶ月以上、まだまだ楽しめる。


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※1 彼はあの無精ひげがなるべく自然に見えるように、毎朝長い時間を掛けて手入れしていたらしい。さすがは稀代の女たらし


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2009年09月19日

見積り(ほぼ)確定

今週一杯を費やして見積りがほぼ確定。
UBを外して税込みで予算枠内に収まった。
見積りから外すという事は自分で買い付けて支給するという事。
最終的にUB・床板・シンク・コンロ・水栓・吊戸棚・洗面鏡がその対象となっている。
見積りに含めるも外すもその違いは工務店が取り寄せるか自分で買い付けるかの違いでしかなく、最終的な出費額は大差ない。
それでも幾多の部材を見積りから外していったのは、単純に一旦決めた予算枠をずるずる広げるのは気分が良くなかったから。
予算枠を広げたくない、かといって妥協もしたくないというのであれば、はみ出た分は借金でなく自分の甲斐性で何とかするのが筋だろう。

なんて見得を切ってはみたものの、支給対象が当初の想定以上となった為こちらの懐事情も相当に厳しい。
そんな中に届いた「不動産取得税納付通知書」。
眩暈が…


posted by em at 14:26| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 家作り | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年09月17日

外壁の色

外壁に用いられる角波のガルバリウム鋼板、色はガンメタで考えていたが…ブラックも良いと思い直す。
屋根をシルバーにするなら外壁はブラックの方が映えるだろうし、
窓枠やドアのシルバーを差し色として考えた場合でも、ベースはやはりブラックの方がシャープで好ましい…かもしれない。

何れにせよ実物を見てみないと何とも。連休中に街歩きでもしてみるか。


posted by em at 03:24| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 家作り | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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